「ソリア/VO2max」

ソリアやVO2maxとは何か?

「ソリア」はイタリア語における閾値やしきい値という意味がありますが、現代日本におけるトレーニング用語としてはトレーニング強度の一種となっています。
そして「VO2max」とは「最大酸素摂取量」という意味がありこのトレーニングはこの最大酸素摂取量を強化するトレーニングなのです。
そして、「ソリア」も「VO2max」もトレーニング強度は同じで最大心拍数の90%程度が目安となっており、具体的には5分間全力を出し切る強度のトレーニングとなります。

運動の強度を表すL1やL2という表記ではL5に該当し、身体への負担がかなり高いトレーニングとなっているのです(ソリアにはL6やL4強度のパワートレーニングゾーンも一部含まれているという意見もある)。

具体的なトレーニングの概要について

「ソリア」や「VO2max」に該当するトレーニングは最大心拍数の90%程度、そして1時間で出せるパワーの限界値であるFTPでは105~120%を求められます。
この運動強度は5分間全力を出し切る強度です。
具体的にはウォーミングアップを10分行った後に勾配がある坂を3分程度全力で走って、3分休憩するというサイクルを3~5セットほど行い、最後のクールダウンを10分するという内容になります。

この3分は非常にキツイので、慣れていない人はウォーミングアップを10分行った後にL5強度に該当する全力運動を30秒行い30秒軽く身体を動かすというサイクルを12~20セットほど行い、最後のクールダウンを10分するという内容に変更しましょう。
全力での運動が必須となりますのである程度の用具やスペースは確保してから行ってください。

ソリアやVO2maxトレーニングのメリット

こちらのトレーニングを取り入れるメリットは最大酸素摂取量が向上することです。
つまり、心肺能力が向上する作用があります。
他にも運動強度がかなり高いトレーニングなので脚力などの筋力がアップしやすいですし、毛細血管が増えてFTPも大きく向上します。

また、短い時間でもかなりの質を得られるトレーニングの一種なので、時間的な効率も優れているという指摘もあります。
他にも1回当たりの心拍出量や最大心拍出量の増加や血漿量の増大、無酸素運動容量の増大にも繋がるという効果があります。

ソリアやVO2maxトレーニングの注意点やポイント

全力でのトレーニングとなりますが、トレーニングできる場所は限られます。
人がいない平坦な道でも全力疾走ができれば問題ないのですが、スピードが出すぎてかなり危険なので推奨できません。
また、人がいないと思っても公道では車や人が飛び出してくる可能性があるので実現できる場所は限定されてしまうでしょう。
さらに注意すべき点として、ものすごくキツイメニューとなるので慣れていないならウォーミングアップの時間を増やした方が良いという指摘もあります。